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「ふすま」はおよそ千年の歴史がありますが、その多くの時代は木と靱皮繊維で出来た和紙で出来ていました。しかし、30年ほど前から様々な素材で出来上がった「ふすま」が誕生してきました。同じように日本の建築様式とともに室内環境が大きく変化し、今あらためて「和ふすま」の特徴が見直されています。しかし、「和ふすま」が持っている良さを印象や観念的に捉えるのではなく科学的に検証する必要から性能試験を行いました。現在一般的に流通している「ふすま」との第一の相違点は使用されている下地材にあるため、日本襖振興会が作成した「グレード別コーディネート例」に従い、以下の5種類の試検体を用意しました。
1.本ふすま
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杉の組子下地に和紙で下張 り8回
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表面は本鳥の子紙
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杉の組子下地は周囲の框8分中組子4分に「キ」の字力子入り
2.チップふすま
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木製の組子式チップ芯に下張り1回
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表面は新鳥の子紙
3.ダンボールふすま
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ダンボール芯は下張りが出来ないため表面の新鳥の子紙を直に貼った
4.発泡系ふすま
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発泡系の芯は下張りが出来ないため表面の新鳥の子紙を直に貼った
5.組子のないペーパーコアふすま
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ペーパーコアふすまの芯は下張りが出来ないため表面の新鳥の子紙を直に貼った
【試験方法】
恒温恒湿室装置の中に試験体と、上部にフタのない箱(1800×850×850mm)を設置し、この箱の中にさらに湿度計測器を入れる。
上記箱の上部を開放した状態(フタのない状態)で恒温恒湿室装置内を気温20度、湿度80%の状態に保ち8時間放置する。
次に上記環境のなかで、@〜Dの試験体を測定用箱の上面に隙間なく置き、箱の内部と外気を遮断する。
さらに恒温恒湿室装置で20度、湿度50%に設定して、時間経緯とともにその測定用箱内部の湿度変化を湿度計測器で測定した。
重量測定(g)
@本ふすま
Aチップふすま
Bダンボールふすま
C発泡系ふすま
D組子のないペーパーコアふすま
初期状態
4141.1
4162.0
4135.0
3343.3
4038.7
開放状態20℃80%
8時間放置語
4228.6
4260.0
4144.9
3350.5
4045.1
密閉状態20℃50%
16時間放置後
4169.3
4178.7
4134.7
3336.6
4033.5
ダンボール系、発泡系、ペーパーコア系のふすま心材の場合、湿度の吸着機能は一定の基準で飽和状態となり、外気が変化しても測定用箱内の湿度の変化は少ない。
一方、チップボール紙和ふすまや本ふすまは、約8時間後には外気に追従する形で湿度変化が生じ、よって前述の試験体に比べ湿度の調整機能がより顕著であると考えられる。
1
たばこの煙の吸着試験
[試験方法]
600mlの密閉ポリ容器の中でタバコ20本を燃やして煙を充満させた。この中に@〜Dのふすまの完成品ミニサンプル(363mm〜303mm)を入れ、時間の経過ごとに試料の重量変化を微量天秤にて測定した。
・室温20〜23℃
・湿度65〜75%
評価
BCDについては3時間で吸着が限界状態になり、飽和状態を示した。@Aでは2日後でも吸着性能が持続し高い吸着性を表している。
2
ホルムアルデヒトの吸着試験
[
試験方法]
600mlの密閉ポリ容器に@〜Dのふすまの完成品(363mm〜303mm)を入れ、初期濃度10ppmのホルムアルデヒトを封入し、時間経過ごとに容器内の濃度変化をガスクロマトグラフで測定した。
・室温20〜23℃
評価
10ppmという高濃度のホルムアルデヒト中で@Aは二日以上吸着が持続した。BCDでは吸着はほとんど確認できなかった。
3
アンモニアの吸着試験
[試験方法]
600mlの密閉ポリ容器に@〜Dのふすまの完成品サンプル(363mm〜303mm)を入れ、初期濃度10ppmのアンモニアを封入し、時間経過ごとに容器内の濃度変化をガスクロマトグラフで測定した。
・室温19〜22℃
評価
アンモニアは吸着されやすい物質の一つであるが、BCDでは吸着効果はあまりみられなかった。@Aでは顕著な吸着能力を示し、特にAではその効果は優れている。
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